厳島神社の大鳥居は2022年12月工事終了

厳島神社の大鳥居

■厳島神社と工事前の大鳥居■

 

高さ:約16.6m 重量:約60t 棟の長さ:24.2m
現在の大鳥居は平安時代から9代目
鳥居の形式:木造両部鳥居(もくぞうりょうぶとりい)
昭和27年(1952)3月29日 国指定重要文化財

 

厳島神社の鳥居は2022年12月現在は工事終了で見られるようになりました。
画像は工事前の大鳥居です。

 

昔むかしは、厳島神社に参拝するには海から船で鳥居の下をくぐって行っていたそうですよ。

 

この写真も小さな船に乗って下から撮ったものです。

 

奥に見えるのが厳島神社になりますが、神社に向かった時の鳥居に掲げてある扁額と反対側の扁額では書いてある字が違うんです。

 

 

厳嶋神社の鳥居の工事中だけしか見ることが出来ない扁額が「御本社の祓殿」で展示してありました。

 

鳥居の高さは約16.6メートルで扁額は上層部にあり、海の水が満ちてきて海面が上がったとしても肉眼では見えにくいですからね。

 

神社に向かっている時の扁額に書かれている文字は嚴嶋(いつくしま)神社」

 

こちらの扁額の黒い額縁には龍の彫刻が彫られていて、とてもカッコイイ!

 

鳥居の扁額1

■扁額 嚴嶋神社■

 

扁額の隣の板に以下のような説明が書かれていて少しですが途中まで書いてみますね。

沖側に掲げられているもので「嚴嶋神社」(行書体)の四文字が青銅製鋳物で打ち付けられています。
額面は鏡板を黒漆塗、縁取りを弁柄朱漆塗とし、御神紋である三亀甲剣花菱紋(みつきっこうけんはなびしもん)と連珠・・・・

 

 

その反対側の扁額には「伊都岐島(いつきしま)神社」と書かれていて女性的な流れるような字が美しい。

 

鳥居の扁額-1

■扁額 伊都岐島神社■

 

扁額の隣の板に以下のような説明が書かれていて少しですが途中まで書いてみますね。

社殿側に掲げられているもので「伊都岐島神社(いつきしま)」(草書体・万葉仮名)の六文字が青銅製鋳物で打ち付けられています。
「伊都岐島」とは「身心を清めて神に仕え奉る島」という意味で島の古い名称を踏襲しています。
額縁の彫刻は屈輪模様の・・・・

 

 

とても達筆で素敵な字なのですが、書いた人は有栖川宮熾仁(たるひと)親王との事です。

 

江戸末期や明治新政府で要職を担った人のようですよ。

 

扁額の展示中は厳島神社 御本社・祓殿で2つ並べて置かれていました。

 

祓殿に展示の扁額

■祓殿に展示の扁額■

宮島では厳島神社の工事が度々おこなわれていますが・・・

大鳥居を下から見上げる

■「伊都岐島神社」と書かれた扁額を下から見上げる■

 

 

鳥居の高さは約16mで奈良の大仏様と同じ位で、主柱の根回りは約10mもあるんです。

 

宮島の鳥居の構造はどうなっているのか?

 

鳥居の構造なんて普段は考えないと思いますが工事中の今だからこそ不思議に思って考えたり見たり出来ますよね。

 

笠木(かさぎ)と島木(しまぎ)を外見上一部材に見えるよう箱形にして中には小石を入れて重くして、鳥居の重みだけで立っています。

 

大鳥居の工事

■厳島神社の工事について置いてあったリーフレット■

 

リーフレットに書かれている名前を書いてみると

 

笠木、島木、大貫、袖貫、主柱、楔、袖柱などから宮島の鳥居が出来ている事がわかりますね。

 

宮島の鳥居は両部鳥居という種類の形です。

 

控柱(稚児柱)があって見た目も安定感があるなと思います。

 

主柱には楠が使われていて控柱は杉です。

 

楠は腐りにくく虫に強い木材で主柱の1本は宮崎県産で、もう1本は香川県産です。

 

鳥居の種類は色々とあって、大輪鳥居、山王鳥居、春日鳥居、鹿島鳥居、明神鳥居、八幡鳥居、三輪鳥居などの種類があります。

 

広島では控柱がある両部鳥居は一般的ですが、全国的には控柱がない明神鳥居が一般的で90%位だそうですよ。

 

あなたの近所の鳥居はどんな種類の鳥居でしょうね。

 

 

厳島神社は海の中にあるという事で、台風や海虫による被害がおこりやすくなります。

 

海水に浸かっている部分はフナクイムシやキクイムシに蝕害されています。

 

 

大鳥居の近くで見るとわかるのですが、鳥居の柱にはフジツボと誰がやり始めたのか?お金も挟まれています。

 

鳥居についたフジツボ

■鳥居の柱にについたシロスジフジツボ■

 

 

宮島の厳島神社から鳥居まで満潮と干潮の差がかなりあるので鳥居の沖まで歩くことが出来る干潟が出現します。

 

 

大鳥居まで歩けます

■潮が引いてくると大鳥居まで歩けます■

 

 

現在は大鳥居の工事中で、被害の調査をしながら樹脂で補強などしながら塗装などもしていきます。

 

大鳥居の創建は明らかにはなっていないそうですが、平清盛公の援助があった時を初代とすると8代目になります。

 

現在の大鳥居は1875年(明治8年)に再建されていて、146年も経過。

 

大鳥居は前回の屋根の葺替えから25年たち、塗装は15年の経過だそうです。

宮島の大鳥居の工事はいつまでなのか?

現在の大鳥居は工事終了で、ベールを被っている状態ではありません。

 

工事中の大鳥居

■工事中の大鳥居

 

2022年3月26日(土)の中国新聞の記事によると工事は年内に終了。

 

足場は12月に撤去予定でしたが、2022年12月18日の中国新聞では完璧にベールを脱いで足場も撤去されています。

 

中国新聞2022年3月26日の記事

■中国新聞2022年3月26日の記事■

 

2019年6月から大鳥居の修復工事がスタートしているので、約3年半も姿が見れなかったんですね。

 

自宅のベランダから赤い鳥居が見えなくなっていたのですが復活です。

 

 

2022年3月26日は天赦日で一粒万倍日で寅の日というスーパーラッキーでなんです。

 

とても良い知らせが地元の新聞である中国新聞から届けられました。

 

きっと宮島町民、広島県人にとってもスーパーラッキーなお知らせです。

 

2023年5月には広島市で「先進国7カ国首脳会議(G7)」があり、宮島を訪問されました。

 

世界の人たちに厳島神社の大鳥居を見てもらえて本当に良かった。